カツカレーのルーツから始まる、日本のカレー文化の興隆。絶品カツカレーの秘訣と家庭で作るための簡単レシピ!
カツカレーは、日本の代表的な洋食のひとつで、カレーライスにとんかつをトッピングしたボリューム満点の料理です。
カツカレーの歴史や作り方、アレンジ方法などについて、詳しくご紹介します。
カツカレーの歴史
カツカレーは、いつどこで誕生したのでしょうか。実は、その起源には諸説があります。代表的なものを紹介します。
洋食屋台「河金」説
最も古い説として、1918年(大正7年)に東京・浅草の洋食屋台「河金」が、豚カツを載せた丼飯にカレーをかけて「河金丼」として提供したというものです。
この河金丼が、後にカツカレーと呼ばれるようになったとされています。
洋食店「王ろじ」説
次に古い説として、1921年(大正10年)に東京・新宿に創業した洋食店「王ろじ」が、自慢のとんかつを専用容器に盛ったカレーライスに載せてソースをかけた「とん丼」という料理を考案したというものです。
このとん丼が、カツカレーの元祖と主張しています。
洋食店「銀座スイス」説
最も有名な説として、1948年(昭和23年)に東京・銀座の洋食店「銀座スイス」で、当時巨人軍の千葉茂選手が「カレーにカツを乗せてくれ」と注文したことがきっかけで生まれたというものです。
千葉茂選手は、「試合に勝つ」という験担ぎからカツカレーを好んで食べており、チームメイトやファンにも広まったと言われています。
カツカレーの作り方
カツカレーは、基本的にはカレーライスととんかつを合わせるだけですが、それぞれのポイントを押さえることで、さらに美味しく仕上げることができます。
ここでは、カツカレーの秘密レシピをご紹介します。
カレーライスの作り方
- じゃがいもは一口大に切ります。にんじんは5mm幅の半月切りにします。玉ねぎは薄切りにします。
- 中火で熱した鍋にサラダ油をひき、玉ねぎを炒めます。
玉ねぎがしんなりしてきたら水を加え、中火で一煮立ちさせます。 - アクを取り除き、じゃがいもとにんじんを加えます。蓋をして弱火で15分程煮込みます。
- じゃがいもに竹串がすっと通るくらい柔らかくなったら火から下ろし、カレールーを加えます。
ルーが溶けたら再び火にかけて混ぜながら煮立たせます。 - 好みで塩やコショウ、ウスターソース、ケチャップなどで味を調えます。
- カレーライスの秘密レシピとして、以下のような隠し味を加えると、コクや旨みが増します。
- バター:カレーの仕上げにバターを加えると、コクと香りがアップします。バターは無塩のものを使いましょう。
- チョコレート:カレーにチョコレートを加えると、苦味と甘みが加わり、深みのある味になります。
チョコレートはビターなものを使いましょう。 - ハチミツ:カレーにハチミツを加えると、甘みと酸味が加わり、まろやかな味になります。
ハチミツはアカシアなどの淡色のものを使いましょう。 - ヨーグルト:カレーにヨーグルトを加えると、酸味と乳酸菌が加わり、さっぱりとした味になります。
ヨーグルトは無糖のものを使いましょう。
- バター:カレーの仕上げにバターを加えると、コクと香りがアップします。バターは無塩のものを使いましょう。
とんかつの作り方
- 豚ロース肉は厚さ1.5cm程度に切ります。筋切りをしておきます。
- 肉に塩とコショウをふります。薄力粉、溶き卵、パン粉の順に衣をつけます。
パン粉は手で押さえてしっかりつけましょう。 - 鍋に揚げ油を入れて170℃に熱します。肉に串を刺して油に入れます。
途中でひっくり返しながら5分程揚げます。
肉の色がきつね色になったら取り出して油をきります。 - とんかつの秘密レシピとして、以下のようなポイントに注意すると、サクサクジューシーな仕上がりになります。
- 肉は室温に戻しておきましょう。
冷たい肉を揚げると火が通りにくくなります。 - 衣はしっかりつけましょう。
衣が薄いと肉汁が油に流れ出てしまいます。 - 油は170℃が目安です。
油温が高すぎると衣が焦げて肉が生焼けになります。
油温が低すぎると油を吸ってべたつきます。 - 揚げる前に串を刺すと、肉汁が流れ出さずにジューシーになります。
串は竹串よりも太めのものを使いましょう。
- 肉は室温に戻しておきましょう。
カツカレーの盛り付け
カツカレーは、盛り付け方によっても見た目や食感が変わってきます。
ここでは、代表的な盛り付け方を紹介します。
カツ全体にカレーをかける
一番シンプルで定番的な盛り付け方です。ご飯の上にカツを載せてからカレーをかけます。
キャベツや福神漬けなどを添えます。
この方法では、カツ全体がカレーで覆われるため、サクサク感は失われますがカレーとカツの味がよく絡み合って、濃厚でジューシーな食感になります。
カレーの辛さとカツの甘さがバランスよく調和します。
この方法は、カツカレーの原型とも言える盛り付け方です。