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令和の仮面ライダーシリーズ: ファン層の変化とシリーズの危機

仮面ライダーガッコロン

 

令和の仮面ライダーシリーズ: ファン層の変化とシリーズの危機

 

仮面ライダーシリーズは、日本の特撮テレビドラマの代表格として、1971年から半世紀にわたって放送され続けている。その間に、多くの作品が生み出され、映画や漫画、ゲームなど様々なメディアミックス展開も行われてきた。

 

仮面ライダーは、石ノ森章太郎という漫画家の原作によるものであり、彼は生前にシリーズに関わっていたが、没後も原作者としてクレジットされている。

 

 

仮面ライダーシリーズは、同じ名前を冠した複数の番組が、登場人物や設定を変えながらシリーズとして続けられている作品群である。

 

各作品の内容は、主人公などが仮面ライダーと呼ばれる戦士に変身し、怪人と総称される敵と戦うというものである。しかし、仮面ライダーとして設定されたキャラクターは100名を超えるほど多くなり、全員に当てはまる定義を述べることは困難である。

 

仮面ライダーシリーズは、放送開始から平成時代までに3つの時代区分に分けられることが多い。それぞれに特徴的なテーマや演出があり、ファン層も変化してきた。

 

  • 昭和時代: 1971年から1989年まで。改造人間やサイボーグなどの科学的な要素が強調された。主人公は自分の出自や運命に苦しみながらも正義のために戦う姿が描かれた。子供から大人まで幅広い層に支持された。

 

  • 平成時代: 2000年から2019年まで。超能力や魔法などのファンタジー的な要素が増えた。主人公は自分の成長や友情を通じて戦う意味を見出す姿が描かれた。若者を中心に人気を集めた。

 

  • 令和時代: 2019年から現在まで。キャラクター重視のエンタメへとシフトした。主人公は自分の個性や魅力をアピールする姿が描かれた。女性や子供など新しいファン層を取り込んだ。

 

このように、令和時代に入ってから仮面ライダーシリーズは新しい試みを行ってきたが、それに伴ってシリーズ全体に影響を及ぼす問題点も生じてきた。

 

新しい試み: 「推し」文化とキャラクター重視のエンタメ

 

令和時代の仮面ライダーシリーズでは、「推し」という概念が登場した。「推し」とは、特定のキャラクターやタレントを特別に支持することを意味する若者言葉である。令和時代の仮面ライダーシリーズでは、キャラクターごとに推しを持つファンが増えている。

 

これは、従来のストーリー中心のエンタメからの大きな転換を意味している。物語の中でのキャラクター同士の関係や心情の変動が重視され、それに伴いキャラクターごとの商品展開も進められている。

 

例えば、『 仮面ライダーゼロワン 』では、主人公の仮面ライダーゼロワンをはじめとして、仮面ライダーバルカン、仮面ライダーバルキリー仮面ライダー迅、仮面ライダ滅など、多くの仮面ライダーが登場した。

 

それぞれに個性的なキャラクターや魅力的なビジュアルが与えられ、ファンから愛された。

 

また、『 仮面ライダーセイバー 』では、主人公の仮面ライダーセイバーを含めて、10人以上の仮面ライダーが登場した。それぞれに異なる本や剣を使って変身し、様々な形態に変化することができる。これらの変身アイテムは実際に商品化され、ファンから高い人気を得た。

 

このように、「推し」文化やキャラクター重視のエンタメは、新しいファン層を取り込む上で有効な手法であると言える。特に女性や子供など、従来の仮面ライダーシリーズに興味を持ちにくかった層にアピールすることができた。

 

また、SNSや動画サイトなどのインターネットメディアを通じて、ファン同士がキャラクターに関する情報や感想を共有することも増えた。これは、仮面ライダーシリーズの知名度や話題性を高める効果があった。

 

ゴミのような作品の量産?

 

しかし、このキャラクター重視のエンタメへのシフトが、逆にシリーズの魅力を減少させているとの声も少なくない。以前のシリーズでは、エピソードごとのストーリーの深さや展開の魅力がファンを引きつけていた。

 

それに対し、キャラクターの魅力を最前面に出すことで、物語のクオリティが犠牲になっていると感じるファンは増加している。

 

例えば、『仮面ライダーゼロワン』では、主人公が人工知能企業「飛電インテリジェンス」の社長であり、人間とAIとの共存を目指すという設定だった。しかし、物語が進むにつれて、この設定はほとんど活かされず、主人公は社長らしからぬ行動を繰り返した。

 

また、敵組織「滅亡迅雷ネット」はAIによる人類滅亡を目論むという設定だったが、その動機や背景が不明瞭になり、キャラクターの行動に矛盾や不自然さが生じた。

 

さらに、物語の展開も新型コロナウイルスによる撮影延期の影響か無理やりなものが多く、視聴者の感情移入や共感を阻害した。

 

このように、『仮面ライダーゼロワン』は、不幸にも物語のクオリティを低下させたと言える。

 

ただそれ以上に、『仮面ライダーセイバー』では、物語のクオリティに問題があった。

 

主人公は本屋を営む小説家であり、本や剣を使って変身するという設定だった。しかし、物語が進むにつれて、バックボーンの不足から主人公は共感をまったく感じさせない行動を繰り返した。

 

また、敵組織「メギド」は本から生まれた怪物であり、人間の感情を利用して本の世界を現実に侵食させるという設定だったが、その動機や目的が不明確であった。

 

さらに、物語の展開も早すぎたり、あまりにも多くのライダーを登場させたりと視聴者の理解や感情を置き去りにした。このように、『仮面ライダーセイバー』も、キャラクターの魅力を前面に押し出すことで、物語のクオリティを低下させたと言える。

 

このような物語のクオリティの低下は、シリーズ全体の評価や人気にも影響を与える。

 

例えば、『仮面ライダーゼロワン』は平均視聴率が3.9%という低い数字であり、『仮面ライダーセイバー』も平均視聴率が3.2%という更に低い数字であった。これは、仮面ライダーシリーズの歴史上でも最低レベルの視聴率であり、シリーズの衰退を示す指標となっている。

 

また、キャラクター重視の展開は、メーカーや放送局としては商品展開や広告収入の向上を意味するかもしれないが、長期的なファン層の育成やシリーズの持続性を損なうリスクもある。

 

キャラクターごとに推しを持つファンは、そのキャラクターが登場しなくなると興味を失う可能性が高い。また、キャラクターごとに商品化された変身アイテムは、ファンにとっては負担となる可能性もある。これらのことは、ファンの離反や消費者の飽きを招く恐れがある。

 

仮面ライダーガッコロン夢フォーム

 

結論

 

令和時代に入ってから仮面ライダーシリーズは新しい試みを行ってきたが、それに伴ってシリーズ全体に影響を及ぼす問題点も生じてきた。「推し」文化やキャラクター重視のエンタメは、新しいファン層を取り込む上で有効な手法であるかもしれない。

 

しかし、仮面ライダーシリーズのように歴史と伝統を持つ作品においては、短期的な利益追求と長期的なシリーズの持続性の間でのバランスが求められる。新しい試みを導入する際には、その影響を十分に検討し、シリーズ全体の質を維持する努力が不可欠である。

 

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