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ナッシュ均衡とは?ゲーム理論の重要概念と応用方法を解説

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ナッシュ均衡とは?ゲーム理論の重要概念と応用方法を解説

 

ゲーム理論におけるナッシュ均衡とは、複数のプレイヤーが自分の利益を最大化するために行動を選択したときに、誰もが自分の選択を変えるインセンティブがない状態のことです。

 

この記事では、ナッシュ均衡の概念や特徴、ゲーム理論の基本要素、現実世界での応用例などを詳しく解説します。

 

 

ナッシュ均衡とは

 

ナッシュ均衡は、ノーベル経済学賞を受賞した数学者ジョン・ナッシュによって提唱された概念です。

 

ナッシュ均衡は、ゲーム理論の中で最も重要な概念の一つとされています。ゲーム理論とは、複数の利害関係者が存在する状況で、各々が利益を得るために最適な戦略を探る思考法です。

 

ナッシュ均衡は、非協力ゲームと呼ばれる、プレイヤー同士が互いに協力しないゲームにおいて定義されます。非協力ゲームでは、各プレイヤーは自分の利益を最大化するために、相手の行動を予測して自分の行動を決めます。

 

ナッシュ均衡とは、そのような状況で、誰もが自分の行動を変えることによって利益を増やすことができない状態のことを指します。

 

ナッシュ均衡は、以下のような特徴を持ちます。

 

  • ナッシュ均衡は、各プレイヤーが合理的に行動すると仮定したときに、必ず存在することが証明されています。

  • ナッシュ均衡は、一つだけでなく、複数存在する可能性があります。その場合、どのナッシュ均衡に収束するかは、プレイヤーの期待や信念などに依存します。

  • ナッシュ均衡は、必ずしも全体の利益を最大化するとは限りません。プレイヤーが自分の利益を追求することで、全体の利益が損なわれることがあります。

ゲーム理論の基本要素

 

ゲーム理論を理解するためには、以下のような基本要素を把握する必要があります。

 

  • プレイヤー:ゲームに参加する主体で、個人や企業、国家などが該当します。

  • 戦略:プレイヤーがゲームの中でとりうる行動の選択肢です。

  • 利得:プレイヤーがゲームの結果として得られる報酬やコストです。

  • 利得表:各プレイヤーの戦略の組み合わせに対応する利得を表にしたものです。

  • 協力ゲーム:プレイヤー同士が互いに協力して、全体の利益を最大化するゲームです。

  • 非協力ゲーム:プレイヤー同士が互いに協力しないで、自分の利益を最大化するゲームです。

  • パレート最適:全てのプレイヤーにとって利益が最大化される状態で、誰かの利益を増やすと、必ず誰かの利益が減る状態です。

ナッシュ均衡の例

 

ナッシュ均衡は、現実世界の様々な場面で見られる現象です。ここでは、代表的な例をいくつか紹介します。

 

囚人のジレンマ

 

囚人のジレンマは、非協力ゲームの典型的な例です。二人の共犯者が別々に取り調べを受けるときに、自白するか黙秘するかを選択するゲームです。以下のような条件が与えられます。

 

  • 二人とも自白した場合、二人とも懲役2年となる。

  • 一方が自白して、もう一方が黙秘した場合、自白した者は無罪、黙秘した者は懲役3年となる。

  • 二人とも黙秘した場合、二人とも懲役1年となる。

このゲームでは、各プレイヤーは相手の行動に関係なく、自白することで自分の利益を最大化できます。しかし、両者が自白すると、二人とも懲役2年となり、両者が黙秘すると、二人とも懲役1年となるので、全体の利益は最大化されません。

 

このように、ナッシュ均衡パレート最適でない状況を囚人のジレンマと呼びます。

 

キンゲーム

 

キンゲームは、二人のプレイヤーが壁に向かって車を走らせ、どちらが先にブレーキを踏むかを競うゲームです。以下のような条件が与えられます。

 

  • 二人ともブレーキを踏んだ場合、お互いの利益は0である。

  • 一方が先にブレーキを踏んだ場合、そのプレイヤーはチキン(臆病者)のレッテルを貼られるという不利益を被り、相手は勝者として称賛されるという利益を得る。

  • 二人ともブレーキを踏まなかった場合、お互い壁に激突して最大の不利益を被る。

このゲームでは、相手がブレーキを踏むなら自分は踏まないのが最適であり、相手がブレーキを踏まないなら自分は踏むのが最適となります。したがって、このゲームには二つのナッシュ均衡が存在します。

 

一つは、一方がブレーキを踏んでチキンになり、もう一方がブレーキを踏まずに勝者になる状態です。もう一つは、その逆の状態です。ナッシュ均衡が一意に定まらないため、このゲームは予測が困難です。

 

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