北朝鮮拉致被害者向けラジオ「しおかぜ」：希望の光を届ける無線の声

DPRK

北朝鮮拉致被害者向けラジオ「しおかぜ」：希望の光を届ける無線の声

北朝鮮拉致被害者向けラジオ「しおかぜ」とは

北朝鮮拉致被害者向けラジオ「しおかぜ」は、日本の民間団体である特定失踪者問題調査会が、北朝鮮に向けて行っている短波放送です。この放送の目的は、北朝鮮に囚われたままとなっている拉致被害者や失踪者に、日本で救出の努力をしていることや家族からのメッセージを伝えることです。

また、北朝鮮の体制が崩壊した場合やミサイルが落とされた場合に備えて、避難場所や日本の対応などの情報を提供することも目的の一つです。

北朝鮮拉致被害者向けラジオ「しおかぜ」の歴史と現状

北朝鮮拉致被害者向けラジオ「しおかぜ」は、2005年10月に放送を開始しました。当初は、インターネットを利用してイギリスから第三国の短波送信施設を経由して放送する方法を採っていましたが、2007年3月にNHKと合意し、日本国内からの送信が可能になりました。

しかし、北朝鮮からの妨害電波（ジャミング）により、放送の聴取が困難になることも多くありました。そのため、放送周波数や時間帯は頻繁に変更されています。また、2019年4月からは、各時間帯に周波数を5波準備し、その中から同時に2波送信する「二重放送」を開始しました。

北朝鮮拉致被害者向けラジオ「しおかぜ」は、現在1日2時間30分の放送を行っています。放送内容は日本語のほか、朝鮮語・英語・中国語でも放送されています。放送内容は以下のようなものです。

- 拉致及び拉致の可能性がある失踪者名前読み上げ

- 家族からの手紙やメッセージ

- しおかぜニュース（日本や世界の情勢や人権問題など）

- 情報提供のお願いや北朝鮮脱出の際の注意など

- 政府制作の対北放送「ふるさとの風」（23:05-23:35）

北朝鮮拉致被害者向けラジオ「しおかぜ」の意義と課題

北朝鮮拉致被害者向けラジオ「しおかぜ」は、北朝鮮における情報統制に対抗する唯一の手段として重要な役割を果たしています。北朝鮮では、民間人の短波受信が厳重に規制されていますが、それでも短波ラジオを持っている人や密かに聞いている人は少なくありません。

特に拉致被害者や失踪者は、日本との連絡が途絶えているため、ラジオ放送を唯一の希望の光として捉えている可能性が高いです。また、北朝鮮の一般市民にとっても、日本や世界の真実の情報を知る機会となります。

しかし、北朝鮮拉致被害者向けラジオ「しおかぜ」には、多くの課題もあります。まず、北朝鮮からの妨害電波により、放送の聴取が困難になることがあります。そのため、放送周波数や時間帯を頻繁に変更したり、二重放送を行ったりする必要があります。

しかし、これらの対策は、聴取者にも追随することを求めるため、聴取率を低下させる可能性もあります。また、放送内容についても、聴取者のニーズや反応を把握することが難しいため、改善や改革が必要な場合もあります。

さらに、放送経費や人材などの資源も限られており、継続的な運営には困難が伴います。

dprk2

まとめ

北朝鮮拉致被害者向けラジオ「しおかぜ」は、日本の民間団体である特定失踪者問題調査会が、北朝鮮に向けて行っている短波放送です。

この放送の目的は、北朝鮮に囚われたままとなっている拉致被害者や失踪者に、日本で救出の努力をしていることや家族からのメッセージを伝えることです。また、北朝鮮の体制が崩壊した場合やミサイルが落とされた場合に備えて、避難場所や日本の対応などの情報を提供することも目的の一つです。

北朝鮮拉致被害者向けラジオ「しおかぜ」は、北朝鮮における情報統制に対抗する唯一の手段として重要な役割を果たしていますが、同時に多くの課題も抱えています。北朝鮮拉致被害者向けラジオ「しおかぜ」は、希望の光を届ける無線の声として、今後も続けられることを願っています。

【参考文献】

我が秘密のブログ編